健康観

オステオパシーで考える「免疫力」について【免疫とは?/免疫と血液/免疫力を高める4つのポイント】

お知らせ

はじめに

流行病や感染症にかかる人がいる一方で、同じ環境にいたとしても病に対抗し感染せずに経過する人もいるという事を最近、身を持って体験しました。
「なぜ感染してしまうのか?」「病気になる人とならない人の違いは?」という事に関しては、様々な要因があって一概に帰結できる内容ではありませんが、そこに大きな役割を果たしている「免疫力」について、オステオパシーの視点を踏まえて考えてみました。

そもそも「免疫」とは?

「免疫」とは体の外から体の中に入り込んだ異物(外敵)を取り除き、体を護るシステムです。(ここでいう異物とは、病気を引き起こす原因になるウイルスや細菌の事)
例えば、ウイルスが体内に入り込んだ時には、免疫システムがウイルスを攻撃し、体の外に追いやると同時にそのウィルスに対抗する事が出来る抗体を体の中で作り、後にそのウイルスが再び体内に入ってきた時の準備をするように働きます。

免疫は、体が備えている「自然治癒力」一つの形です。本来であれば十分に発揮されている体の働きです。この力は、生活のありようで弱くもなりますが、反対に高める事も出来ます。

オステオパシーで考える免疫と血液について

免疫を高める上で、オステオパシーでは「血液」を重要視しています。

「身体を治しているのは血液である。血液の中には出血を止めたり、外部から入った毒素を死滅させたり、身体を補修したり、余分に出来た繊維を溶かす物質も含まれている。この血液を身体中にくまなく巡らせるようにし、身体が自分を治すように仕向ける事をするのがオステオパシーの仕事である」

オステオパシーを創始したアンドリュー・テイラー・スティルが残したこの言葉にあるように、血液が酸素や栄養分と共に運ぶ白血球には、免疫に関わる多くの物質が含まれ、必要としている体の部位に適切に血液が送り届けられるからこそ、ウイルスや細菌などの外敵から体を護り、環境の変化に対応して体の状態を一定に保つことができる。

白血球に含まれる免疫物質

・リンパ球(T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞)
・単球(マクロファージ、樹状細胞)
・顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)

免疫力を十分に発揮するために「血液の量(循環)と質を改善する」という事を踏まえて、免疫を高めるためのポイントを4つ考えていきたいと思います。

「免疫力」高める4つのポイント

適度な運動

体の中で、血液循環の中心を担っているのは心臓ですが、筋肉もまた血液を循環させることを助けています。運動により筋肉が収縮すると、筋肉と筋肉の間にある血管が押し流され、心臓まで血液を戻してくれます。これを「静脈還流」といい、ふくらはぎが第二の心臓と呼ばれる所以です。適度な運動は血液とリンパの流れを良く、免疫力を高めてくれます。

では適度な運動とは、どのような運動でどのくらいの量を行えば良いのか?という所ですが、免疫を高める目的で行うならば「筋肉が疲労しない」程度の有酸素運動を勧めます。有酸素運動の代表的な運動としては、ウォーキングや水泳ですが「低い負荷量で、長い時間行う」というポイントを押さえれば、どのような運動でも有酸素運動になり得ますので、普段行っている運動に取り入れてみて下さい。

深い呼吸

運動による筋肉の収縮以外にも、血液の循環を助ける体の働きがあります。それが「呼吸」です。呼吸の中心になる筋肉である横隔膜が上下に動き、体の中で圧力のバランスが変わることを利用して(気圧が高い所から低い所に流れるのと同じように)、血液が心臓に戻ることを助けています。

また呼吸は自律神経とも大きな関わりがあるので、深い呼吸は自律神経のバランスを整え免疫力を高める作用があります。(自律神経のバランスが乱れると、免疫細胞のバランスも同時に変化し、正常に免疫が機能しなくなると言われています)

お勧めする呼吸法に関しては、以下の記事で紹介しています。

また、深い呼吸は多くの酸素を体に取り込み、血液の質を高めてくれます。

他者との繋がり・コミュニケーション

上記の通り、免疫と自律神経の働きには関係があります。新しい自律神経の考え方である「ポリヴェーガル理論」では、人と人とのつながりが自律神経系を健全にすると考えています。リラックスや休息を司る副交感神経は、人との関りを通して安心や安全、絆を感じた時に活性化するとされ、他者との距離が作られやすいコロナ禍では自律神経系が適切に働きずらい状況と言えると思います。
「免疫力」に関して考えた時にも、他者との繋がりやコミュニケーションの方法を状況に合わせて検討する事が大切になると私自身感じました。

体質に合った食事

食事に関して、5大栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)のバランスを考えた食事を摂る事はもちろん大切ですが、それと同時に自分の体質に合った食物を選択する事も免疫力を高める上で重要であると考えています。自分の体質に合っていない食物を多く取り入れた場合、胃腸で消化・吸収が十分に出来ず、免疫の約70%を担っている小腸に負担がかかり、結果免疫力が低下することに繋がります。

代替療法の中では、牛乳や乳製品、精製された食品(白砂糖、白米、食パンなど)は日本人の体質には合わないという意見がありますが、個人的な意見では食物との相性に絶対はなく、合っていない方もいれば体質的に合っていて適切に吸収できる方もいる。という見解をしています。食物と自分の体質との相性に関して、大切な事は知識ではなくて体験です。
食物と自分の体質との相性を知る方法は以下の記事の後半で紹介していますので、興味のある方は是非読んでみて下さい。記事の中では牛乳との相性に関して述べていますが他の食品でも応用が可能です。

おわりに オステオパシーの施術も免疫力を高める

私見ではありますが、免疫力を高めるポイントをオステオパシー施術者の立場でご紹介させて頂きました。
免疫に関してはまだまだ解明されていない事が多くあり、今まで生命活動には関係がないとされ、異常が起きた場合には手術で切除されていた脾臓(ひ臓)や虫垂(盲腸の一部)という内臓も、実は免疫に大きく関わってきている事が分かってきました。正常な免疫力を働かせるためには「呼吸器系」「消化器系」「造血」など様々な体のシステムが関り合っているように思います。

オステオパシーでは、体が持っている全ての器官が施術の対象です。呼吸に関わる胸郭(胸部の骨格)や横隔膜、免疫に大きな働きをする小腸、自律神経系に関わる背骨や頭蓋など、免疫に関わる多くの器官を整える事で免疫力を高める事が出来ます。またオステオパシーにおける大きな効果の一つである体液循環が改善する点は、免疫力と大きく関わります。ご興味がある方はぜひ、お問い合わせ下さい。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

⇒ 詳しいプロフィールはこちら

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