健康観

脳性麻痺の方の慢性疼痛~原因はミネラル不足~

お知らせ

はじめに

私はオステオパシーの施術をする傍らで、訪問でのリハビリにも従事しているので、生活環境が身体に及ぼす影響を、常日頃から肌身で感じています。特に十分な睡眠、バランスの摂れた食事(栄養)、適切な水分量、体に合った運動、排泄(大便・小便)の状態で、体の不調や疼痛、体の動きは左右されるので、リハビリを行う上でも、オステオパシーの施術を受ける上でも、より高い効果を引き出すためには生活環境を整える事は重要です。今回は、その中でも多くの方が夏場に不足しているミネラルについての記事です。

ミネラルが不足していた、脳性麻痺の方の話

私がミネラルを含めて栄養素の大切さを痛感し、身体だけではなく生活場面にも目を向ける必要があると感じる、きっかけとなった方がいます。その方の話をしたいと思います。

施術の実例

その方は、幼少から脳性麻痺を患っている50代の男性の方です。
脳性麻痺は、症状によって5つ程に筋肉の状態が分類されます。その方はアテトーゼ型と呼ばれる症状を持っていて、体がこわばり、筋肉の緊張を意識的にコントロールする事が出来ませんでした。骨の成長に筋肉がついていかず、幼少の頃に筋肉と腱を延長する手術を股関節やアキレス腱にされていました。
日中は電動車椅子を操作して移動し、夜中にトイレに行く時は床をいざるようにして、トイレに向かっていました。また、立ち上がる時や、普段座っている椅子から車椅子へ乗り移るには介助が必要で、左脚の筋肉が緊張して脚が浮いてしまうので、右脚一本で体を支えるような形になっていました。

この方の一番の悩みは、筋肉の緊張による左太ももの慢性疼痛でした。夜中、トイレに行くために、床をいざって移動している時、脚の痛みに堪えながら涙を流して、トイレに向かっていると言っていました。私は、夜中に尿器を使うことを薦めましたが、まだ50代と若い事もあり、その提案を受け入れてはくれませんでした。

オステオパシーを施し、左脚の自覚的な痛みの値は10→6に減ったものの、満足できる結果ではありませんでした。
私はその方に、様々な事を尋ねました。現在の生活場面での事、今までの人生の事、仕事のこと、、、何が左脚の痛みを引き起こしているのかを探しました。会話の中で、偏食があり栄養バランスに偏りがある事、栄養素の中でも特にリンが不足している事が分かりました。市販のサプリメントで不足しているリンを補い、週に2回は宅配の弁当でバランスの良い食事を摂る事をお願いし、その上でオステオパシーの施術を続けました。

3か月後。涙を流しながら移動していた左太ももの痛みは、全くなくなりました。また、立つ時に過剰に緊張し浮いてしまっていた右脚が地面につくようになった事に、私は驚きました。その方は「両脚で立っている!」と喜んでいました。

この経験は、施術と合わせて生活場面を見直す事でオステオパシーの効果をより高めてくれる事、診るべきなのは身体だけではなく、その方自身である事を私に教えてくれました。

夏はミネラルが不足しやすい

汗の中には、水分の他に様々なミネラルが含まれています。夏場に多量の汗をかいた場合には、水分と同時に体内のミネラルも失われる事になります。臨床的に、このミネラルの喪失によって元々ある体の不調が増悪したり、今までの訴えていなかった所に痛みが出現したりする事があります。その場合には、失ったミネラルを補う事が必要になります。

ミネラルとは

ミネラルとは、生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称。

厚生労働省 e-ヘルスネット

ミネラルは体内に約4%~5%しか存在しないといわれていますが、体の働きを維持、調節する大切な役割を担っています。
体に欠かす事の出来ない必須ミネラルは現在16種類あり、これらは体の中で作る事ができないので、食事など外から栄養素を取り入れる必要があります。

16種類の必須ミネラル

ナトリウム、マグネシウム、リン、イオウ、塩素、カリウム、 カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素

ミネラルの摂り入れ方

自然塩からミネラルを摂り入れる

上記のように、ミネラルは体の中では作られず、外から摂り入れる必要があるので、まずは栄養バランスの取れた食事を心がける事が大切です。

また料理や食卓に使う塩には、大きく分けて自然塩と加工塩があり、自然塩には豊富なミネラルが含まれているので、調味料のひとつである塩にこだわることを勧めています。普段使う塩を変えただけでも悩みの症状や痛みの度合いに変化があったという話を度々見聞きしています。

塩についてはこちらで記事にしています。

塩飴やミネラルタブレットを使う

夏場に外出する機会がある方や、屋内にいても汗をかきやすい方には、補助的にミネラルを摂取する食品やサプリメントの利用もおすすめです。

ネイチャーメイドやDHCから、ミネラルに関するサプリメントが多数販売されていますが、スーパーやコンビニでも比較的安価で手軽に購入できる「森永製菓 inタブレット塩分プラス」を我が家でも毎年購入しています。レモン味のラムネのような食感で、塩っぽさがなく食べやすいです。一つ一つ小分けにされているので、外出時に携帯しても荷物になりません。

〇夏場に外出する場合の摂取方法
外出前に一粒なめ、外出中にもう一粒(外出時間が長い時には時間を空けて2、3粒)、帰宅してから最後にもう一粒なめるようにして、ミネラルを補填しています。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
案内動画はこちら

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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

⇒ 詳しいプロフィールはこちら

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