健康観

エドガー・ケイシー療法『ひまし油(キャスターオイル)』~キリストの御手~

お知らせ

エドガー・ケイシーとオステオパシー

自然療法に関心がある方なら、エドガー・ケイシーの名を1度は聞いた事があるのではないかと思います。

エドガー・ケイシー(1877~1945)は1900年代初めに活躍したサイキックです。その能力で、当時の医学において不治や難病と言われた人々に、病を治癒させる様々な方法をアドバイスし、多くの苦しむ人々を救いました。また46才から晩年にかけては、その能力の適応範囲を広げ科学・政治・芸術に関わる専門家にも多大な影響を与えたと言われています。その能力は「リーディング」と呼ばれ、エドガーケイシーが残した様々な分野における情報は、記録に残るものだけでも1万4000件以上あるとされています。

エドガーケイシーの病に対するリーディングの中では、身体だけではなく人間の心理や精神性にも言及していて、「Body(身体)−Mind(精神)−Spirit(魂)」を三位一体と考えるオステオパシーの哲学とも共通する所があります。私自身、オステオパシーの事をWEBで調べている中でエドガー・ケイシーの存在を知りました。エドガー・ケイシーは、オステオパシーの施術を評価し、人々に施術を受けるよう薦めていたそうです。
ケイシー療法の原理の一つCirculation (循環)の中にもオステオパシーの記載があります。エドガー・ケイシーを題材にした映画「THE READING リーディング」の上映会で「オステオパシーによる背骨の調整は、統合失調症に効果がある」とエドガーケイシーが言及していた事が印象に残っています。 

ケイシー療法『ひまし油』

エドガーケイシーは、体内に毒素(老廃物)が蓄積されることを病気の最大の原因と見なし、毒素の排泄(Elimination )を重視していました。ケイシー療法の中では、体内毒素を排泄する一つの方法として「ひまし油(キャスターオイル)」を使います。

ひまし油

トウゴマ(ヒマの実)冷圧縮して作り出された植物油。日本では主に下剤として使用されていた。ひまし油の効能として、免疫機能を高めることが知られているが、他にも、毒素の排泄を促すとされている。

使用方法

ひまし油は、伝統的には飲用する下剤として使われることが主だったようですが、ケイシー療法では「ひまし油温熱パック」といった方法で、ひまし油を使います(詳しくは日本エドガーケイシーセンターのHPに記載があります)

「ひまし油湿布は、発汗系から吸収されることで、その効果が高められる」

私が自然療法を学んだ先生からは「ひまし油を患部(症状がある所)に塗るだけでも一定の効果が得られる。まずは患部に薄く塗って試してみる事が実用的な方法。より効果を高めたい場合はひまし油温熱パックを併用して使う」と教わりました。ひまし油温熱パックは確かに高い効果がありますが、一回に約1時間の時間とかかる費用(純度の高いひまし油は安くはないです)を考えると、患部に塗る事から始めてみる事が継続して続けられる方法であると私自身も感じています。

効果が期待できる症状

古来ヨーロッパで「キリストの御手」と呼ばれていた『ひまし油』は打撲や捻挫など急性の炎症症状、日焼けや火傷、シミやイボなどの皮膚の症状、手術痕、腫れ、痛み、虫刺されなど様々な症状に効果があると言わています。

私自身の経験として、捻挫や寝違え、打撲などの外傷で炎症が起きた場合、氷や冷湿布でアイシングするのと合わせて、ひまし油を患部に塗る事で、痛みを抑え、過分な炎症を抑える効果が期待できます。怪我や外傷で急性の痛みが出た時、出来るだけ早い段階で上記の処置を行うと、症状を軽減して経過させることができます。

炎症反応の兆候は以下の4つになります。

  • 疼痛(患部が痛む)
  • 発赤(赤くなる)
  • 腫脹(腫れる)
  • 熱感(熱くなる)


また、関節に慢性的な炎症がある場合(例えば五十肩や変形性膝関節症)、オステオパシーの施術だけでは炎症が引きずらく、回復までに時間がかかる場合があります。その時、患部にひまし油を塗る事で炎症が落ち着く事を促す効果があるので、必要なクライアントの方に勧めています。

使用時の注意点

ひまし油を使用する際、いくつか注意事項があります。

  • 女性の生理中は禁忌になります。出血が増え、生理が不順になる可能性があります。(妊娠中にも使用できますが、必ず医師に相談の上で使用して下さい。)
  • ひまし油は日光に当たると酸化し、空気に触れると気化しやすい性質があります。遮光瓶に入れ、直射日光に当たらない場所で、密閉して保管して下さい。
  • 陽に当たる所に塗った場合は、濡れタオルなどで拭き取ってから外出して下さい(酸化したひまし油で肌を痛める可能性があります。)

おわりに

エドガーケイシーは、ひまし油以外にも、食事法や休息・休眠、体内毒素の排泄、体液の循環など、健康に関する実践性と普遍性を備えた数多くのメッセージを残しています。エドガーケイシーが生きた時代も国も違うため、ケイシーが残した言葉の全てが有用であるのかは分かりませんし、スピリチュアルな側面を伴った言葉も多く残っているので宗教観によっては違和感を感じる方もいるかもしれませんが、私の体験として効果が期待できる内容に関しては、今後もブログの中でご紹介したいと思っています。

自分と家族との関係、友人との関係、仕事で交流する人々との関係の中で、人は常に自分自身に出会っているのである。 [1212-1]エドガー・ケイシー

あなた自身の中に、体を癒すためのすべてのものが備わっているのです。[4021-1]エドガー・ケイシー


[参考]

日本エドガー・ケイシーセンター
テンプルビューティフル (純度の高いひまし油を販売されています)

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

⇒ 詳しいプロフィールはこちら

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