オステオパシー

仙骨について【解剖的な仙骨 / エネルギーとしての仙骨】

お知らせ

はじめに

骨盤の中央に位置する『仙骨』という骨は、解剖学的にもオステオパシーの考えの中でもとても重要な骨です(どの骨もそれぞれ重要ではありますが)。また仙骨の英訳:sacrumには「神聖な骨」や「神に捧げる骨」という由来があり、死後も腐敗せず残ることから古代エジプトやローマ、マヤ文明において特別に扱われていたそうです。
今回は、仙骨のエネルギー的な側面にも触れて記事にしたいと思います。

解剖学的な仙骨

一般的に、骨盤は1つのかたまりとして認識され、骨盤を作る仙腸関節、腰仙関節、仙尾関節は、不動関節(動かない関節)とされる事が多いですが、手技療法の世界ではそれぞれの関節には数mmの動きがあると考えています。(関節に手技を施している最中には大きな動きがあるので、手の感覚では数cmは動いているように感じます)

仙骨は、もともとは5つの骨(仙椎と呼ばれる)から成り、おおよそ17歳ころから癒合が始まり、34歳くらいまでに一つの骨、仙骨として完全に癒合します。 ※癒合とは、骨と骨がくっつくこと。

オステオパシーでは「もともと別々であったものは、生涯別々の動きを持つ」という考え方をします。実際に仙椎に触れてみると(一つの仙骨になった34歳以降も)一つ一つの仙椎には可動性があり、それぞれの動きを感じ取ることが出来ますが、ときに仙椎の動きがなくなり、仙骨自体が硬く枯れてしまっているように感じられる場合があります。

また仙骨の前には骨盤内蔵(大腸、性別が女性であれば子宮、膀胱)が並び、仙骨の状態は複雑な腹膜(筋膜)のネットワークを介して、泌尿器、生殖器、消化器に影響を与えます。私の経験上ですが、仙骨の骨自体が硬くなっているのは大半は女性で、過去に婦人科の疾患がある方が多い印象を受けています。

また「頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラル)」という名前の療法があるように、仙骨は頭蓋骨と密接な関連を持ちます。特に頭蓋骨の中でも後頭骨(後頭部の骨)と仙骨は、鶏と卵の関係のようにお互いの状態が強く反映されるため、オステオパシーでは仙骨ー後頭骨のつながり(脊髄の表面になる硬膜によって強く繋がります)や連動した動き(1次呼吸と呼ばれます)を診ながらして施術しています。例えば、頭痛という頭部の症状であっても骨盤を、骨盤痛など骨盤付近の症状であっても頭蓋骨の状態を考慮します。

仙骨のエネルギーとしての側面

仙骨をエネルギーの側面で考えた時「仙骨は振動(バイブレーション)をしている」と言われています。自身の仙骨を触った時、エネルギーの触診感覚があれば実際にその振動を感じるかもしれません。私の場合は、仙骨の左側と中央にはハッキリとした振動を感じますが、なぜか仙骨の右半分の振動は弱く、十分には感じられません。

仙骨はなぜ振動しているのか?諸説ありますが、個人的にシューマン共振(共鳴)の説に興味を持っています。専門ではないので簡単にですが、シューマン共振とは地球が発している電磁場のことで、地球と触れる足の裏からその電磁場の振動が脚の筋膜へ伝わり、そして仙骨まで上がり、仙骨のバイブレーションと共鳴しているという説です(仙骨と頭蓋骨のつながりから、その共振は脳にまで伝わっていると思われます)。つまり、仙骨は地球とつながる「グランディング」や「アーシング」の役割を果たしていると考えられます。

グランディングは、身体的・精神的・エネルギー的な安定性を意味します。実際に、仙骨を振動の視点から調整すると、立っている姿勢やバランス(例えば片足立ち)が変化するので、理学療法士の目線で考えてもとても興味深いです。

仙骨は様々な情報が蓄積されている「パンドラの箱」とも言われているそうで、仙骨を解剖学的な骨としてだけでなくエネルギー的にも診ることで、深い理解ができると思います。仙骨を解放すると、背骨を通って頭蓋骨を膨張させるエネルギーを最近感じることが多くなってきました。今後も仙骨に関しては発見がありそうなので、記事を追記していきたいと思います。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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