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目次
心臓の働き
心臓は内臓の中で最初にその働きを始め、最後の瞬間までその拍動を続ける「生命そのもの」とも言える臓器です。
その働きは血液循環のポンプです。肺から流れてきた、酸素を豊富に含む血液(動脈血)を全身に巡らせて体中の細胞にエネルギーを与えます。そして全身から老廃物と二酸化酸素が貯まった血液(静脈血)を回収し、それを肺へ送り二酸化酸素→酸素への交換を肺に依頼しています。
個人差はあるものの心臓の拍動の数は1日に約10万回、一生涯を通すと40億回以上にも及びます。
心臓と左肩関節痛・背中の痛み・首の痛み
心臓の調子が良くない時には、心拍の問題(頻脈、徐脈、不整脈など)や強い息切れ、 胸が締めつけられるような痛み、嚥下時のひっかかりが起こることがあります。症状が継続するなら、まず医療機関の受診が第一優先。
オステオパシーで体を診た時、以下の部位に痛みがある場合に心臓とその周りの筋膜(心膜)の問題が原因となっていることがあります。
- 左肩関節の痛みと挙上制限(腕が挙がらない)
神経系のつながりにより、心臓と同じ神経に支配される左の肩甲下筋(肩関節を安定させる「腱板」と呼ばれる筋肉群の一つ)が異常緊張するため、痛みが起こる。 - 背中の痛み(左右の背中に起こるが、左側が多い)
心臓を支配する交感神経の興奮により左上背部に痛みを起こす。この場合は心臓の後ろの筋膜に歪みが起きているため、筋膜のつながりにより背骨と肋骨が引っ張られ痛みが起きるとも考えられる。 - 首の痛みや重だるさ
心膜(心臓の周りの筋膜)と首の筋膜のつながりは強いため、心臓から影響を受けやすい。
心臓と心【感情のセンサーとしての働き】
心臓のその字のごとく「心」の動きと密接に関わります。嬉しいことがあると心が躍り、優しさを感じると心温まり、辛いことがあると心が痛むように、心臓は人間が感じる様々な情を受け取っています。言葉としてだけではく、緊張や興奮は実際の心拍数を増し、心を落ち着かせると心拍数や血圧が安定していくことを自分自身の体で感じ取ることができます。これは自律神経系である交感神経と副交感神経(迷走神経)の働きによるものですが、心臓の働きと人の心・感情は密接に関わり、心臓は人の心理面を反映する感情のセンサーのように働いてます。
心臓と脳のコミュニケーション
人の思考は一日に約7万回。そして、そのほとんどは無意識でネガティブな思考であると言われています(このことを知った時、愕然とすると共に妙に納得したことを覚えています)。
一般的に、からだの中で思考をするのは「脳」であると考えられてきましたが、最近の研究では脳だけではなく、心臓にも知性があり、心臓自体が「考えている」と言われ始めています(心臓と脳とは神経系(迷走神経)でつながり相互にコミュニケーションを取っていること。さらには、脳から心臓への神経信号よりも、心臓から脳への信号の数の方がはるかに多いことが科学的に解明されています)。
このことは感情など様々な情報をまず感じているのは心臓であり、心でどのように感じているのかが大切であることを意味しています。当たり前のことですが、ネガティブな感情や思考でいるよりも建設的で前向きな思考をもつ方が心身は良い状態にあり、その一つの要所が心臓の健康にあります。
紀元前のエジプトでは知性は心臓に宿ると信じられ、人の死後にも残され崇められていたという記録が残っているそうです。古代に生きた先人達が、脳ではなく心臓に知性が在ると感じていたことは興味深いことだと思います。
心臓の健康を保つ意義【血液循環の増進 /思考のコントロール】
以上のことより、心臓を健康に保つことは全身に血液を循環させるポンプとしての働きを増進するだけではなく、自分の思考をコントロールするという意味においても大切です。心臓に病気を持つ人だけではなく、全ての人にとって意義があると思います。心臓の健康に関して、身体的な側面・生活面・心理的な側面から考えてみました。
身体的な側面から
呼吸と胸部の柔軟性
心臓が正常に働くための酸素の量は、体の器官の中で2番目に多い(1番は脳)。心臓の筋肉へ酸素を運ぶ冠状動脈はコレステロール過多、喫煙、アルコールの常飲、高血圧、精神的ストレスによって梗塞のリスクが増すとされています。
心臓が位置するスペース(縦郭と言います)は左右の肺に挟まれた狭い空間で、その中に心臓、大血管、気管が収まっています。心臓が十分に働くためには胸部の柔軟性が必要不可欠で、胸部を動かす体操やストレッチをすることが有効です。過去の記事て紹介している体操は呼吸を深くし、胸部の柔軟性を高める効果があり、心臓の健康を増進することに適しています。
有酸素運動を段階的に
運動には2種類、有酸素運動と無酸素運動がある。無酸素運動とは名前の通り酸素を使わなくても行える筋力トレーニングや短距離走など短い時間で負荷が大きい運動を指します。心臓に適しているのは有酸素運動で、ウォーキング、ランニング、サイクリング、プールなど長い時間で負荷量が比較的少ない運動です。心臓は大きな変化を嫌う臓器で、急激な運動は適していません。普段運動の習慣がないのであれば、最初はウォーキングから始め、その距離を伸ばし、次いでランニング、プールはその後に始めるなど段階を踏んでいくことが良いと思います。
心臓は心筋という筋肉でできていて、他の筋肉と同じように使えば鍛えられ、使わなければ衰えます。心臓の筋肉を鍛えるという意味においても長く細く運動を続けることが大切です。
生活面から
・禁煙する(喫煙がストレスの軽減になっている場合もあるが、他の手段への変更は検討する価値がある)
・アルコールはほどほどにして、休肝日を作る。
・大きな変化は出来るだけ避ける。気温、気圧などの急激な変化では心臓に負担がかかる(例えばヒートショック)ため、屋内外の温度変化の大きい夏や冬は特に注意(屋外に出る時には暖房や冷房を切って、体を慣れさせてから出かけるなど工夫することが出来る)他にも、食後すぐに運動や勉強をすることは、胃腸や心臓を司る迷走神経を混乱させる。心臓には適応時間が必要。
食事面から
・塩分の摂取量に注意する(塩分は高血圧のリスク因子であるため)。加工塩(精製塩)に比べて、天然塩は塩化ナトリウムの成分量が少ないためお勧め(こちらで記事にいています)。生クリームやアイスクリーム、炭酸飲料にも実はナトリウムが多く含まれているために注意が必要。
・ハムやソーセージなど肉の加工食品に多く含まれる飽和脂肪酸を避け、青魚(サバ、イワシ、アジ、サンマなど)に含まれる不飽和脂肪酸の摂取量を多くする。
・オリーブオイルは心臓病の予防に良いことで知られている。品質にもこだわるとより良い。プラスティックの容器は酸化しやすいため、ビンで売られているものを。
・水溶性食物繊維には、血中コレステロールを下げる働きがある。多く含まれる食品としては、オクラ、かぼちゃ、ごぼう、春菊、にんじん、キノコ類(しいたけ、えのき、)※干ししいたけには特に多い、大麦、全粒粉小麦、オートミール、さつまいも、さといも、白桃、プルーンなど
食べ過ぎを防ぐ、水溶性食物繊維を多く含む食材30選より引用。水溶性食物繊維の成分表が載っているため参考にしやすいと思います。
心理的な側面から
簡単なことではありませんが、可能な限り精神的なストレスを減らし生活することが一番。不安、恐れ、怒り、マイナスな思考は自律神経系を通して心臓に負担をかける。ストレスを発散する手段を持っていることは素晴らしいことで、音楽を聴く・奏でる、リラクゼーション、ヨガ、ストレッチなどは副交感神経(迷走神経)を整える効果があります。
内省や自己観察はストレスを軽減する助けになります。自分の心が緊張している状態に気付く事が出来れば、環境を変えるといった対応をすることが出来ます。自分を守ること、逃げることも時には大切です。
私の知る限りでは、心理的な側面からの心臓の健康を考えた時に最も優れた方法は瞑想です。瞑想を続けていると、自分を観る(内省する)力が強くなり、物事を様々な視点で捉えられるようになっていきます。見ている視点が変わると、今まで強いストレスと感じていた事柄が、良し悪しのないフラットな事象として感じられます。瞑想に関しては過去に記事にしていますので、ぜひ読んでみて下さい。
オステオパシー 心臓への施術
オステオパシーで行う心臓への施術は、心臓自体というよりも、その周りにある筋膜組織(心膜)に働きかけ、心臓の柔軟性や働きを高める優しい手技です。内臓に働きかける時にでも「触れている」ほどの力で施術していくため安心して受けて頂けます。また心臓が十分に働くためには、心臓を囲っている胸郭(肋骨などの骨格)の柔軟性が大切であるため、肋骨や背骨の関節一つ一つを診ていきます。
特に心臓へ施術をすると「心も軽くなった」との感想を頂くことが多く、心と体のつながりを強く感じる施術部位です。私の臨床上の感覚として、心理的な心の柔軟性と、身体的な心臓の柔軟性は相互関係にあり、身体的な症状にお悩みの方だけではなく、精神的なストレスを強く感じている方にもオステオパシーの効果が期待できます。
他の内臓に関してのケア方法も内臓ごとに記事にしています。
この記事を書いた施術者
関屋オステオパシー 代表
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
案内動画はこちら
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