オステオパシー

トラウマとオステオパシー【トラウマを記憶する横隔膜】

   

お知らせ

『身体はトラウマを記録する』

体とトラウマの関係やトラウマはどこに記憶されるのか。という事に興味があり、トラウマに関する書籍をよく読んでいる時期がありました。その中でも、ヴァン・デア・コーク博士の『身体はトラウマを記録する』は強く印象に残っている一冊です。
トラウマを抱えた方々の体験に、衝撃を受けたのと同時に、自分自身にもトラウマがある事に気付き、またトラウマは「心の傷」や「心的外傷」と呼ばれていますが、思っているよりもずっと身近で、誰しもが大なり小なりのトラウマを持っているであろうと感じさせられました。

トラウマと横隔膜

ヴァン・デア・コーク博士は、「トラウマは修正可能なもので、心だけではなく脳や身体に存在している。」と説いています。HPの中で何度も名前が出てきている横隔膜という筋膜がありますが、オステオパシーの中に「横隔膜はトラウマを記憶する」という考え方があります。

ショックを受けた時、呼吸が止まる

ショックを受ける程の心理的に強いストレスを受けた事は、大きさは違えど人生の中で誰しも一度はあると思います。その時、一瞬息は止まっていたのではないでしょうか。恐怖や驚きのために、瞬間的に息を止める事を「息を呑む」と表現しますが、その言葉の通り、心理的ショックを受けた時、体を護る反応として呼吸を止め、体を固める事を無意識に行います。ショックで息を止めたその瞬間、横隔膜は部分的に緊張し、その位置で固定され、動きの制限が作られます。月日が経ち、そのショックを受けた出来事を忘れたとしても、トラウマは横隔膜の緊張や固さとして、体に残り続けます。

心理的なトラウマだけでなく、身体的なトラウマも同ように横隔膜に記憶される事があります。例えば交通事故や転倒、暴力を振るわれた時に、恐怖などの強い感情を伴った場合には、その時のトラウマが横隔膜に残されます。トラウマを伴う外傷の場合、横隔膜の緊張を解くオステオパシーの手技が必須になります。横隔膜は呼吸時に働く筋肉の70%~80%を占めているので、横隔膜の動きの制限を解いておくことで、損傷している組織の修復、治癒を円滑に進めることができます。

私の体の中に残っているトラウマ

日課にしている瞑想や定期的にオステオパシーの施術を受けている甲斐あって、今までの人生の中で作られてきたトラウマに対する捉え方、考え方に変化が生まれ、心と体に影響を与えているトラウマは、現在ほとんどないと自分では思っていました。しかし、今トラウマに関する記事を書いている中で、10年前の東日本大震災、津波で人々が流されていく映像を思い出しました。今でも鮮明に覚えていますし、その時の記録は一生私の中に残ると思います。また、その時に見た映像を思い出すと私の横隔膜の一部分が緊張する事を感じます。

おわりに

前述したように、トラウマは思っているよりもずっと身近にあり、誰しも大なり小なり、トラウマを持っていると思います。オステオパシーの施術は、直接トラウマ自体を解消するものではありませんが、トラウマとして身体に残っている横隔膜や他の組織の緊張を和らげることは、トラウマに対する捉え方・考え方の方向を変えるきっかけになります。経験上、施術後の好転反応として、トラウマを思い出したり、自分自身と否応がなしに向き合わなければいけない場合があり、決して楽な道ではないと思いますが、自分自身と当てはまるように感じる方がおりましたら、ご連絡下さい。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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