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アミ 小さな宇宙人 / エンリケ・バリオス著

お知らせ

「人生とは幸福になることだし、それをじゅうぶんに楽しむことだ。でも、最大の幸福は、ひとに奉仕することによって得られるんだよ」

主人公の少年ペドゥリートと、小さな宇宙人アミとの邂逅の物語です。

さくらももこさんのイラストで可愛く描かれているアミですが、その言葉は深く力があります。アミと少年の会話の中に人生にとって大切なことが示されていて、多くの気付きを与えてくれる本でした。読み終えてから数日たちますが、不思議と穏やか気持ちが続いています。

ときには禅問答のようで、私にはまだ感覚的に分からないやりとりもありましたが、思わず「ハッ」とした瞬間が何回もありました。その中でも印象深かった一つの会話を引用し、ご紹介したいと思います。

少年とアミがオフィル星という星に行ったときのこと。

アミ 「ここには罰もなければ刑務所もない。もしだれかがなにか過失をおかしたばあい、そのひとじしんが苦しむことになるんだよ。つまり、自分で自分を罰するんだ。」

少年 「自分で自分を罰する?それ、どういうこと?アミ」

アミ 「ペドゥリート、たとえばきみは、おばあちゃんのほおをなぐったりする?」

少年 「なんてこと言うの?そんなことぜったいにしないよ!・・・・・・」

アミ 「もし、かりになぐったと想像してごらん。どう感じる?」

少年 「そりゃ、とても心が痛むよ。とても後悔するし、たえられないことだよ・・・・・・」

アミ 「それが、自分で自分を罰するということだよ。ひとが罰することも、投獄することも必要ない。たとえば、ここにはだれもしないことがあるけれど、それは法が禁止しているからしないんじゃないんだ。きみはおばあちゃんを傷つけたり、侮辱したり、彼女のものを盗んだりなんかしないだろう。それどころか、反対にたすけたり保護したりするだろう」

少年 「うん、もちろん。だってぼく、おばあちゃんのこと愛しているもん」

アミ 「ここは、みんな、愛し合っているんだ。みんな、兄弟なんだよ」


この本から受ける印象や受け取り方は、愛や宇宙について説いている他の書籍と同じように、賛否両論があるのかもしれません。ですが、現代の日本で生きる私達が忘れてしまっている(忘れかけている)大切なことが、多く書かれている書籍であるように感じました。ピンときた方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。

※現在は絶版していて、Amazonでは文庫版でも8000円以上の値段がついていました。私が住んでいる市の図書館でも蔵書はありましたが、貸出と予約が続いていたので市外の図書館まで足を運び、なんとか読むことができました。図書館で借りる場合でも少し探す必要があるかもしれません。

◇書籍の中で印象深かった言葉

「知覚することだよ。見えるもの、聞こえるものに、よろこびを感じること、手で触れること、自覚して呼吸すること、味覚を味わうこと、たったいまの現実を満喫ずることだよ。きみはいま、この瞬間、幸せかい?」

「起こらなかった問題やこれからもけっして起こりもしない問題を心配して、頭をなやませて生きていくのをやめて、もっと ゛いま゛というときを楽しむようにしなくちゃ、と言っているんだよ。人生は短いんだ。もし現実に、なにかの問題に直面したときはそれに全力であたって解決すればいいんだ。」

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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