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目次
『はじめに』 天然塩を舐めると身体が変化する
質の良い天然塩(自然塩)には、体を変化させる力があります。オステオパシーを学んでいる仲間と様々な塩を持ち合い、一口舐めるもしくは触れる事で体がどのように変化するかという事を実験したことがあります。その時、加工度の高い精製塩では身体の変化がほぼなかった事に対して、天日塩や岩塩の中には「関節が柔らかくなる」「力が入りやすくなる」「脚の重量が軽くなる」「視界が明るくなる」など一瞬で身体を変化させるものがあった事が印象的でした。今回は『塩』についての記事です。
精製塩と天然塩
塩は、「精製塩」と「天然塩」に大きく2つに分かれ、作られる製法に違いがあります。
精製塩とは?
精製塩とは、塩化ナトリウムの含有量が99パーセント以上の塩のことを言い、スーパーで並べられている食卓塩のほとんどは精製塩です。
精製塩の製造方法は、①輸入した塩を溶解し精製する②海水からイオン交換膜透析法で塩の成分を濃縮するなど、化学的な手法で作られています。特徴としては、塩化ナトリウムの成分量が多いので塩辛く、質感としてはサラサラとしています。また人工的に大量に製造できるため、安価な値段で売られています。
精製塩の特徴
- 化学的な加工度が高い
- 塩辛い
- サラサラとした質感
- 比較的に安く手に入る
天然塩(自然塩)とは?
調べたところ「天然塩」という言葉に決められた定義はないようですが、精製塩と比べて名前のとおり限られた加工しかされていない、自然な状態に近い事が最大の特徴であると思います。
海に囲まれた日本で作られる天然塩は、ほとんどが「海水塩」で、太陽の光を利用した「天日塩」や海塩を煮詰めて作られた「自然海塩」などの製造方法があります。天然塩のその他の種類として、海外で作られた「岩塩」や「湖塩」があり、スーパーでも様々な種類の天然塩が売られています。塩味の強さや甘み、質感は種類によって様々ですが、自然界に存在するミネラルが豊富に含まれている点はどの天然塩にも共通しています。また製造に手間がかかるため、精製塩と比べて値段が高いものがほとんどです。
天然塩の特徴
- 加工度が低く、自然な状態に近い
- 質感や味は種類にって様々
- ミネラルが豊富に含まれている
- 高価なモノもある
天然塩とミネラル
現代はミネラルが不足しやすいと言われています。この記事を書いていて感じた事ですが、塩だけに限らず化学的な加工度の高い食品が世の中に溢れ、自然との距離が離れれば離れるほど、自然界に存在するミネラルを取り入れる事が難しくなっているように思います。「はじめに」で記載した天然塩を摂った前後で感じられた体の変化も、気付かないうちに不足していたミネラルが補填されたことが、体に変化を起こした一つの要因ではないかと考えています。
不足しやすいミネラルを自然な形で摂り入れる一つの方法として、身近な調味料である塩にこだわり、天然塩を選ぶという事をお勧めしたいと思います。
どのように天然塩を選べば良いのか?
私個人の体験として、輸入された岩塩の中にも摂ることで体に活力がわく体感を感じる事があるので一概には言えませんが「地産地消」という言葉があるように日本で作られた食品の方が、輸入されたものよりも日本人の体質に合っている可能性は高いです。よって天然塩の選び方としては、パッケージの製造方法の欄を見たとき日本の「海水」を原料として、工程が「天日」や「平釜」と記載されているものをまずはお勧めします。一例ですが下記の写真のような表記になります。
この天然塩は、沖縄の海水を使用して、天日と平釜の2つの工程で作られたという表記になります。
スーパーの売り場でも様々な種類の天然塩が置いてあり、海水(インドネシア)だあったり、天日だけで作られた塩など色々なパターンがあります。
参考までに、このような表記もありました。
この塩は瀬戸内の海水を使用して、精製塩で用いられる科学的な方法と天然塩で用いられる手法を混合して作られているという表記になります。
天然塩には様々な産地がある
天然塩は様々地域で作られているので、産地を変えて使い比べてみると面白いです。国内の様々な地域で作られた塩を試してきましたが、私が最も体質に合っているように感じたのは石川県の能登半島で作られた天然塩でした。幼少の時に度々石川に行っていたことが、もしかしたら関係しているかもしれません。
塩とマイクロプラスチックの問題について
2018年、韓国の研究者グループと環境保護団体「グリーンピース東アジア」の合同チームの研究で、世界で販売されている海塩、湖塩、岩塩を調査した結果、食塩の9割にマイクロプラスチックが含まれていた事が判明しました。(※特に海塩で、マイクロプラスチックの含有レベルが一番高い)
マイクロプラスチックとは直径5ミリメートル以下の小さなプラスチックのこと。ペットボトルなどのプラスチックごみが劣化した破片やマイクロビーズ(洗顔料や歯磨き粉などに添加されている)から生まれる。
海に残留しているマイクロプラスチックには、海洋中の汚染物質や化学物質、重金属などをスポンジのように染み込ませる性質があるので、食塩など海水から作られる食品や海産物から人体に入り込んだマイクロプラスチックが、人間の体にどのような影響を与えるのか懸念されています。
2018年以降、食塩を製造する中でフィルターをかけてマイクロプラスチックを除去する製造会社も増えてきているそうです。気になる方は、お使いの塩の製造会社に問い合わせてみると良いと思います。
調べた中で「沖縄の塩 シママース」や「カンホアの塩」はマイクロプラスチックを除去する工程を踏んで販売され、自然食品を取り扱っているお店やAmazonでも購入する事ができます。良ければ参考になさって下さい。
青い海 沖繩の塩 シママース
また最近の研究で、海水だけではなく大気中にもマイクロプラスティックが含まれていることが確認されています。発生源の一つとして、海の中のマイクロプラスティックが風によって巻き上げられている可能性が考えられ、ぜんそくなど呼吸器の疾患が引き起こされることが懸念されています。
大気中のマイクロプラスティックに関してこちらでも記事にしています。
『おわりに』 出来れば塩にこだわりたい
塩の2つの製造方法(天然塩と精製塩)やミネラルとの関係、どのような天然塩を選べば良いのか。という事を書いていきました。天然塩を摂る事の大切さが少しでも伝われば幸いです。
最近聞いた話ですが、妊娠中に子宮内で胎児をはぐくむ羊水と海水は、同じ塩分濃度であるそうです。海の水と、そこから作られる自然塩は、人のからだと切っても切り離せない関係がありそうです。
文中にもありますが、化学的な加工度の高い食品が世の中に溢れているので、調味料や食品の全てを自然な製法で作られたものでまかなう事は難しい所があると思っています。個人的な意見ですが、コストもかかるし気にし過ぎると精神的に疲れます。タイトルにもつけたように『出来ればこだわる』くらいの距離感でいる事が、自然食品を楽しむコツだと思っています。
この記事を書いた施術者
関屋オステオパシー 代表
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
案内動画はこちら
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