施術記録

【施術報告】脊柱管狭窄症と腎不全の腰痛

お知らせ

定期的に施術をしている腎不全で腰痛がある方の施術報告です。今回はリハビリテーション(理学療法)の視点もやはり大切であることを再認識しました。

【施術報告】 80代 女性

<主な疾患名・病歴>
・腎不全(血液検査で数値が悪くなると透析になると医師からは言われている)
・60代から腰痛あり脊柱管狭窄症の診断を受けている。腰部に対する手術歴はなし。
・子宮癌のために子宮を全摘出している。

<施術に対する希望と体の不調>
・立ちあがる時に腰が抜けるような感じがする。
・首と肩が凝る。
・腰痛と臀部の重さと痛みを治したい。

施術の経過とポイント

2週の1回の頻度で2カ月間施術を継続して、当初訴えていた「立ちあがる時に腰が抜けるような感じがする」「首と肩が凝る」という訴えはなくなり、主に右臀部の重さと痛みがまだ残っているとのことでした。

オステオパシーの筋膜の状態を読み取る評価では、右仙腸関節の硬さ・後頭骨の歪み・右腎臓周囲の筋膜の歪みが問題点として感じられました。(今までの施術でも右仙腸関節の硬さは毎回のように感じられ、かなり強い制限になっていると考えられます)

施術の内容としては
①仙腸関節と骨盤内の筋膜リリース
②後頭骨を中心に頭蓋調整(骨盤の強い問題に対しては、頭蓋調整は必須です)
③右腎臓周囲の筋膜リリース、背骨と右腎臓の関連を整える施術
主にこの3つを施しました。

施術者側が得られたリリースの感覚としては良かったのですが、クライアントの方からは「腰は楽になったけど、右のおしりの重さがまだまだ残っている」とのこと。再度、施術ベッドに横なってもらい関節の可動性を確認してみると、右の股関節だけが明らかに硬さがありました(可動性の制限因子としては右殿部の筋群)
クライアントの方にいくつか質問をしたところ、最近歩くことが減っていて運動不足になっていることが分かりました。歩く様子も左脚に十分に体重がかからず、右脚に過剰に負担がかかるような歩きになっていたので、自身で行える右殿筋のストレッチと左右の脚に均等に体重がかかるような簡単な運動をお伝えし、少し練習を行ったあとには、「右のおしりが楽になった」とお言葉を頂きました。

様々な観点から体をみることが大切

オステオパシーで体をみる視点に加えて、理学療法士として動きや動作をみることで、クライアントの方の体に関して気付けること、お伝えできることが増えるように思いました。今回の施術を通して、様々な視点から体をみる大切さを再認識させて頂きました。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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