健康観

【腰痛、膝の痛み】コルセット、サポーター使用時の注意点

お知らせ

はじめに

腰痛への対応として、コルセットを着用した経験がある方は多いのではないでしょうか。コルセットには骨盤や腹部を固定する事で、腰の可動範囲を制限し、炎症を抑え、痛みを軽減する働きがあります。その一方で、正しい使い方をしなければ、期待した効果が得られず、逆に症状を長引かせてしまう可能性もあります。一番は、病院で処方された物を、使い方の説明を受けて用いる事だと思いますが、最近はインターネットや薬局でも購入することができるようになっているので、使い方の指導を受けずにコルセットを着用している方を見かける事が以前よりも増えました。コルセットを常用する時には注意点がありますので、それを認識した上で、適切に使用する事が大切だと思います。

コルセット使用時の注意点

体幹の筋力が弱くなる

コルセットを着用することは、体幹を安定させる筋肉である腹筋群(腹直筋、腹斜金、腹横筋)や背筋群(脊柱起立筋、多裂筋など)をサポートする役割がありますが、筋肉の性質上、使わない筋肉は委縮し筋力が弱くなります。常時コルセットを着用していると、サポートを受けていた体幹の筋肉が衰え、体の支えが弱くなるので、反対に腰痛が悪化してしまうことがあります。

血液の循環を妨げる

コルセットは腹部を圧迫するので呼吸が浅くなる傾向にあります。特に当てる面が広い肋骨にかかるタイプのコルセットは、横隔膜や肋骨の動きを制限し呼吸による血液循環の働きを妨げてしまいます。疼痛がある部位へ血液の流れが滞ると、炎症を抑え組織を修復する体の働きが低下します。

適切なコルセットを選ぶ事が難しい

コルセットには様々な種類があります。素材(硬さ)、幅、腰の固定具合はコルセットによって違いがあり、その時点での自分の体や症状に合ったコルセットを選択する必要があります。相談できる医師や義肢装具士の方がいれば、自己判断はせずに、相談の上で使用しましょう。

依存的になる

腰痛を患い、長い期間コルセットを着用していた方の中には、腰痛が改善した後もコルセットを着用し続けている方がいます。コルセットをつけていない事を「不安」に感じ、サポートとして使っていたコルセットがない生活に戻ることができなくなる事があります。

コルセットとの付き合い方

以上のようにコルセットには、使用する時の注意点があります。痛みが強い時期や腰部に負担がかかる作業(例えば家事や長い距離を歩くなど)の中で使用し、痛みのない安静にしている時には外す。また痛みが軽減してきたら少しずつコルセットをつけない時間を作り、コルセットに頼らない生活に戻していく事が大切だと思います。

  • 痛みが強い急性期や圧迫骨折後、骨粗鬆症で腰部にボルトやプレートが入っている方の場合は、コルセットの着用が常時必要である事があります。その場合は、医師の指示に従いコルセットの着用を判断して下さい。

膝のサポーターにも同じことが言える

膝の痛みがある方が着用するサポーターも、コルセットと同じように、膝周りの筋力が低下し、血液の循環が悪くなり、依存的になることへの注意が必要です。痛みの強い時期や、歩行時など膝に負担のかかる時に着用し、普段は装着しない。経過を観ながら、可能な範囲でサポーターに頼らない時間を少しずつ作っていく事が大切です。

膝の痛みや腰痛の原因は?

コルセットやサポーターは、適切に使用する事で腰痛や膝の痛みのある方にとって一助となるものですが、それだけで痛みを解決できるのは自然治癒力が充分に働いる場合に限られています。コルセットとサポーターはあくまでも補助で「なぜ膝の痛みや腰痛が起きているのか」自然治癒力を妨げている原因を考える事が大切だと思います。

人間の体を幅広く総合的に診るオステオパシーは、症状の原因を探す事に長けています。特に腰痛と膝の痛みは、精神的なストレスと内臓の状態が関わって起きている事があり、食生活が鍵となる場合が多いです。症状の原因となっている根本的な問題を知り、痛みを解決したい方はぜひオステオパシーを受けてみて下さい。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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