健康観

感じるべき悲しみ、感じるべき痛みがある【書籍:ソマティック・エナジェティクス】

お知らせ

「ソマティック・エナジェティクス」というエネルギーワークに興味があり、その体系を作り上げたマイケル・マクブライド氏(Dr.マイケル)が書かれたソマティック・エナジェティクス − 身体のエネルギーブロックを解き放ち、「変容の波」に乗る − を今読んでいます。

書籍の後半にはトラウマ、過去に生じた感情に対する考え方が書かれていて、とても重要であるように思いましたので、引用させて頂きたいと思います。

クライアントの多くは、過去の悲しみや怒り、喪失の問題はもう解決したと思っています。人は死別やトラウマ的な別離などのつらいことが起こると、仕事に没頭したり、忙しくしたりして感情を抑え込みがちです。

しかし、セッションを受けることでしばし忙しない世界の手を止めると、静かな時間に今まで抑え込んでいたものが浮上します。まずはそれを感じて処理し、解放するためです。あなたは何年もの間それを抑え込み、勇気を持って責任を果たしてきたかもしれません。けれども、仕事に没頭することによって感じることを拒んできたために、悲しみや怒りを処理する時間は持てなかったことでしょう。検査すると、ショートレッグ※が見つかるかもしれません。それは、本当のあなたではない役割を演じていたからです。つまり、あなたは本当の自分の中心から外れたところで生きてきたということです。 

 物理的にも精神的にも中心から外れてしまった姿勢によって、他の問題が生じている可能性もあります。例えば、首や背中の真ん中や肩に大きな緊張やストレスがあるかもしれません。一度セッションを受け始めると、もくとっくに終わったはずだと思っていた悲しみや怒りがあふれてきて驚くこともあります。「私はなぜ泣いているのだろう?」「なぜ怒りを感じているのだろう?」と。きっとそういう感情はずっと存在しており、あなたのマインドがそれを隠してきたのでしょう。

※ショートレッグに関しては書籍の中に説明があります。

ソマティック・エナジェティクス

コントロールしようとすることは、実際に悲しみを長引かせます。否定して気を散らすことで、経験している悲しみを感じないようにしているからです。しかし、感じることを遅らせることの代償は支払わなくてはなりません。つまり、あなたの身体やあなた自身の中に留まった緊張によって、人生の充実感が減ってしまうということです。

ソマティック・エナジェティクス

つらい出来事があり耐えられないほどの悲しみを感じた時、その感情を抑え込むか、何か他の対象に集中することでその感情と距離を取るということを無意識にしていることが非常に多いと思います。しかし、Dr.マイケルはその感情に向き合い、処理する時間を作ることの大切さを述べています。

忘れ去った過去の感情も、体の筋膜や細胞、エネルギーフィールドには記憶として残り続けています。

私のところにバネ指の痛みを治してほしいと来られた女性への施術でのことです。その方の施術を数回した頃、その女性からこのように言われました「ここに通うようになってから、幼少期の頃の記憶を思い起こすことが増えた。とても嫌な気持ちになる」と。記憶の詳細を聞きはしませんでしたが、おそらくトラウマの記憶だったようで、誰かも分からない男性がビジョンとして出てくると言っていました。その後も数回施術し、幼少期の記憶を思い出す事がなくなると同時に、その方のバネ指の痛みは全くなくなりました。
その方の痛みと幼少期の頃の記憶とは関連があり、解決のためには一度記憶を想起し、その時の感情に折り合いをつける必要があったのではないかと私は考えています。そして、もしも感情を感じたその時点で対処することが出来ていたなら(幼少期ではとても難しいこととは分かっていますが)、将来的に痛みという形で辛い思いをすることもなかったのかもしれないと思います。

実は感情を完全に感じ切るということは一生ないのかもしれません。しかし、再び自由を感じ、そういった感情や記憶を一つに統合することはできるでしょう。それは強さとなり、人生とのつながりを深めてくれます。誰かが亡くなってあなたのもとからいなくなったとしても、愛は決して死ぬことはなく、形を変えるだけです。

ソマティック・エナジェティクス

記事のタイトルにした通り、人生にはその時に感じるべき悲しみ、感じるべき痛みがあるのかもしれません。この文章を書いている私自身が今、大切にしてきたものを失い、喪失感と不安にかられているさなかです。
人生の中で起こるつらい体験が、トラウマとして身体に刻まれるのか。それとも自分を知るきっかけとなり、のちの人生を後押ししてくれる強さを得るのか。それはとても大きな岐路点になると思います。
自分の感情に向き合うことは楽なことではありませんが、私は後者を選びたい。そのように思います。

マイケル・マクブライド氏は1年に2回来日されていて、グループ・セッションやリトリート、施術者を養成するトレーニングセミナーを開催しています。私も8月のグループセッションを受けたいと思っています(^^)
今までにリモートセッションを2回受けましたが、zoom越しでも興味深い体感がありとても有意義な時間でした。エネルギーワークに興味がある方にはおすすめです。

ソマティック・エナジェティクスのHPはこちら

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

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