健康観

過敏症、HSP、エンパスの方にすすめるHYGEE(ヒュッゲ)という暮らし方

お知らせ

はじめに

電磁波過敏症・化学物質過敏症やHSP、エンパスのように感受性が強いがために様々な事柄に過敏に反応してしまう方にとって、脳や身体に対しての情報量が多い現代社会は、心も体も疲弊しやすく、生きずらい世の中であると思います。 

北欧には、人々の時間の使い方や暮らし方、心の持ち方をあらわすHYGEE(ヒュッゲ)という言葉があります。北欧の方の空間作りや時間の過ごし方は、過敏な体質を持つ方にとって参考になる点が多くあると思いますので、ご紹介したいと思います。

私自身エンパス体質を持っているので、生活の中にゆとりを作る事の難しさを日々感じています。「ヒュッゲ」を知る事で、私と同じように敏感な体質を持つ方が楽に過ごしていくためのヒントを得られる事を切に願います。

HYGEE(ヒュッゲ)とは?

HYGEE(ヒュッゲ)は、デンマークおよびノルウェー語で「心地の良い空間」や「楽しい時間」の事を表す言葉です。家族や友人との時間、休日、人や物に対する考え方、空間作りなど、北欧の方々の様々な生活場面にヒュッゲは散りばめられています。

北欧の冬は暗く長い。11月、12月では太陽を見る機会はほとんどないそうです。その厳しい環境の中でも、北欧の方々が高い幸福感や満足感を感じているのは、生活の中に「ヒュッゲ」を取り入れ、何気ない幸せを感る瞬間を意識的に作り出しているからではないでしょうか。(幸福度ランキングで、デンマークはフィンランドに次ぐ世界第2位)

ヒュッゲから学ぶ 心地良い暮らしのヒント

衣食住という生活の基本を表現する言葉がありますが、北欧ではその優先順位が「住」「食」「衣」の順になっているそうです。(個人差はありますが、日本では言葉の通りに「衣」「食」「住」の順番の方が多いように思います)

まず『住』の観点から、心地よく暮らすためのヒントをヒュッゲから得られるかもしれません。

心地いい空間作り

北欧の人々は自宅で過ごす時間が長いことから、心地の良い空間作りを重視し、快適に過ごすことが出来るインテリアデザインが発展してきました。シンプルでナチュラルな家具や鮮やかなファブリックを使った北欧のインテリアは日本でも人気があります。
北欧では椅子を大切にする風習があり、デンマークの人々は「初任給で椅子を買う」とも言われています。例えば、自分が座る椅子を購入する時には1時間以上も座って吟味する事もあるそう。その代わり気に入って購入した椅子は長く大切に使う。自分がリラックスできる状態を大切にする意識を、家具に対する考え方から感じる事ができます。

キャンドル

北欧の人々にとってキャンドルは生活の一部です。食卓だけでなく、リビングや玄関、廊下など様々な場所でキャンドルが灯されています。日照時間が短い北欧で、光を灯す意味があるのと同時に、暖かく心地いい空間をキャンドルは作りだしています。

物を大切にする

デンマークの人々は、多くの物を持つ事はしないそうです。自分が気に入った物、大切な物を愛着を持って長く使う習慣があると言います。また、新しいものを買う事があまりありません。友人・知人から譲り受ける事や、フリーマーケットやリサイクルショップを利用して、古いもの安く手に入れる事が多いそう。反対に使わなくなった物も捨てるのではなく、人に譲る、リサイクルすることが文化として根付いています。「今あるものに満足し、感謝する」物に対するそのような姿勢は、自分の心や体の健康、しいては幸福感にも繋がっていくのではないでしょうか。

時間を大切にする

北欧の人々は、限られた時間をどのように過ごすのかをとても大切にしています。社交の場に出ていくというよりも、家族での食事や、親友を招いてホームパーティーなど、自分が心地よく楽しく過ごせるように時間を使います。
周りに影響されやすい過敏な体質を持っている方にとって「1人でいる時間」を意識的に作る事はとても大切な意味があります。周りに気を遣わずに、自分にとって心地の良い空間で過ごす事は、まさにヒュッゲな時間を過ごしていると思います。

自然に触れる

デンマークの方の休日の過ごし方はとてもシンプル。気のおけない友人と公園に散歩する事がとても多いそうです。自然に触れ、自分も自然の一部であることを感じる事は心と体のリセットになると思います。
私のおすすめは「土いじり」です。ガーデニングや畑はハードルが高いですが、例えば庭の雑草を抜くことや、植木の剪定を自分でしてみるなど、手で直に自然に触れる機会を作る事で自然との繋がりを感じやすくなると思います。

ライフ・ワーク・バランス

デンマークではライフ・ワーク・バランスを非常に重要視していて、基本的に残業という事はないそうです。16時には仕事は終わり、帰宅後には家族とヒュッゲを楽しみます。デンマークでは所得税が高いために、給料や社会的な出世といった事よりも、仕事のやりがいや自分の適職を大切に働いている人が多いようです。
北欧と日本では社会保障面での違いがあるので、給料の事を抜きにして仕事を選択する難しさが日本にはありますが、周囲や環境から影響を受けやすい敏感な体質を持つ人は、職種や職場、働く環境を良く考える必要があると思います。

※過敏体質の一つであるエンパス体質の適職に関しては、こちらで記事にしています。

「ヒュッゲ」を感じるおすすめ書籍

前述した通り、ヒュッゲという言葉はデンマークおよびノルウェー語ですが、この言葉を直訳できる日本語はありません。それはヒュッゲがとても感覚的な要素のある言葉だからだと思います。ヒュッゲに関する書籍は多くありますが、私がすすめるのはヒュッゲな暮らしの写真やイラストが多く載せられている2冊の書籍。言葉だけではなく、写真やイラストからもヒュッゲを感じ取る事が出来ると思います。

デンマークにあるハピネスリサーチ研究所でCEOを務めるマイク・ヴァイキング氏とフラワーデザインで有名なニコライ・バーグマンが書かれた本で、世界的ベストセラーになっています。この書籍には洋書版もあり、個人的にはインテリアにもなる洋書版が特におすすめです。

こちらも洋書ですが、美しい自然風景や食事の様子、素敵なインテリアの写真が多く載せられていて、ヒュッゲを身近に感じる事ができる一冊です。

ヒュッゲは瞑想的

私個人の見解ですが、ヒュッゲを意識的に生活に摂り入れる事は、とても瞑想的であるように感じています。ヒュッゲは「その瞬間を、心地よく過ごすための考え方」であると言えるからです。終わってしまった過去ではなく、まだ始まっていない未来でもない、今その瞬間を大切にする事は、瞑想やマインドフルネスと精通する所があると思います。

スウェーデンでは「電磁波過敏症」を病気として認定している

スウェーデンでは「電磁波過敏症過(EHS)」を診断名として認め、保険内での治療を行う事ができます。また、電磁波に対しての厳しい基準(ガイドライン)を持っていて、全てのコンピューターにアースを設置する事が義務づけられています。一方で日本では「電磁波過敏症」はまだ病気としては認められず、電磁波に対する規制もないに等しい現状です。反対に5Gや電気自動車の台頭で生活場面の中で電磁波に触れる機会はより増えていくと思われます。

生活に利便性を求めてきた日本と、ヒュッゲのように心地よさを追求してきた北欧諸国では「電磁波」に対する考え方や対策が全く違うものになっている事は、興味深く感じています。

おわりに

以上、北欧の方々の暮らし方「ヒュッゲ」ついてご紹介させて頂きました。ヒュッゲは、生活場面のあらゆる場面で適用する事ができて、また広く応用する事ができる暮らし方、考え方だと思います。ぜひ自分らしいヒュッゲな時間や空間をを作って頂いて、現在の生活をより心地よく、より楽に過ごしていくヒントになりましたら幸いです。

この記事を書いた施術者

 

関屋オステオパシー 代表 
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
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施術者紹介

関屋淳

2011年より、理学療法士として総合病院に5年間勤務。その後、5年間訪問看護ステーションに勤務し、延べ10000回以上のリハビリを実施しています。その間、オステオパシーの施術を2000回以上実施しています。

『自分と患者さん両方の体と心を豊かに。そして、その豊かさが周囲の人たちに拡がっていくように』そのような施術を目指しています。

⇒ 詳しいプロフィールはこちら

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