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体を一つにつなげる膜の存在
オステオパシーでは、Fascia(ファシア)と呼ばれる身体を1つにつなげる膜組織を大切にして、人の体を診ています。
Fasciaは、日本語訳では「筋膜」と訳されますが、実際には筋肉を覆うだけではなく、骨、内臓、神経、脳、血管、靭帯など身体を作るものは、全てが膜組織によって包まれ保護されています。(解剖学の本を開くと、骨を覆う骨膜、神経を覆う神経周膜、心臓を覆う心膜、肝臓に着く肝鎌状間膜など『膜』と名ついた身体の名称を多く目にすることができます。)
筋肉と筋肉、骨格と内臓など、隣り合う構造は膜組織により結びつき、それぞれが連続しています。体全体で見ると、頭からつま先まで、膜組織が立体的な編み目を作るように全身に張り巡らされ、身体を一つにつなげています。
膜のねじれの影響

布の一か所に、ねじりの力を加えた写真です。ねじれの力が周囲にも及んでいることが分かります。皮膚の下では、膜組織のシートが何層にも重なりあうような構造をしているので、人の体にも写真と同じ現象が起こります。身体の一か所に引っ張る力や、ねじれ、緊張が起こると、遠く離れた場所にまで影響を及ぼすことになります。これを体感する簡単な実験があります。良ければ行ってみて下さい☆
①着ている服のお腹辺りを片方の手で下に引っ張り、もう片方の腕を真上に挙げる。
②ズボンの裾を強くねじった状態でしゃがむ。
①では腕が挙がりずらくなり②ではしゃがめない、もしくはズボンの裾をねじっていない側の脚と比べて脚の曲がりが悪くなったと思います。
このような現象を考えると、肩が上がらない事や正座が出来ない事の原因が、肩や膝の関節にあるだけではなく、そこから遠く離れた膜組織に、ねじりや歪み、緊張などの制限が起きている可能性が考えられます。
この膜組織の状態を、関節、筋肉、血管、神経、内臓などの触診により把握し、正常な状態することがオステオパシーの仕事の1つです。
筋膜の様々な役割と性質
「体を一つにつなげる」以外にも、筋膜は様々な役割と性質を持っています。
体を支える「第2の骨格」

肝臓は成人男性で約1.5kg、女性で約1.3kgの重さがあると言われています。立っている状態で、その重さのあるものが下に落ちないのは、肝臓を包む膜組織が周囲の内臓と連結し、骨格につながり支えているためです。この体を支える筋膜の性質から骨・関節に次ぐ『第2の骨格』とも呼ばれています。
常に体にかかっている重力に対応して、姿勢を保つことができるのは、筋膜が適切に働き、内臓だけでなく、あらゆる器官を支えることができているからです。筋膜に歪みや緊張があると(例えば肝臓を支えられず)、それに応じた姿勢をとることになります。
テンセグリティ構造
「テンセグリティ構造」とは、タワーやドーム型の大きな建築物から、身近な物であればアウトドアで使うテントに応用される、張力により構造を安定させる考え方です。ビルの様な通常の構造物とは異なり、部材同士に接点がなく、張力で統合されています。
テンセグリティ(tensegrity)とは、バックミンスター・フラーにより提唱された概念で、Tension(張力)とIntegrity(統合)の造語。実際はケネス・スネルソンが彫刻として取り組んでいた引張材と圧縮材からなるオブジェに対し、テンセグリティなる造語を発案し、これを自ら用いたのがバックミンスター・フラーであった。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンセグリティは建築学上の言葉ですが、水分子、タンパク質、ウイルス、細胞、筋膜など自然界や人間の体の中には、テンセグリティ構造で作られている物が多く存在しています。体を支える筋膜の性質を考えた時、テンセグリティを視覚的に捉えると理解しやすいので、ストローと輪ゴムで模型を一つ作成してみました。

模型のように、黒いストローはそれぞれが接触してはいませんが、緑の輪ゴムが引っ張り合う張力のバランスによって支えられ、立体を保持しています。全身に張り巡らされた筋膜は、模型の輪ゴムと同じように人体に張力を与え、体を支え安定させる役割を果たしています。
衝撃を吸収・分散する
テンセグリティ模型の一点に対して指で圧を加えた所、指で触れている部分だけではなく、模型全体がたわみながら、形を変えていく事が見て取れます。

この現象に関して、書籍アナトミー・トレインには以下のように書かれています。
テンセグリティー構造の一角に過重をかけると、構造全体は、それに適合するために少したわむ。過重をかけ過ぎると最後は構造物が破壊されるが、必ずしもそれは荷重が加えられた近くとは限らない。構造物は、張力線を通ってひずみを構造物全体に分散させるので、テンセグリティー構造はひずみが加えられた領域から少し離れた所にある弱点でたわむ。
アナトミー・トレイン : 徒手運動療法のための筋筋膜経線
衝撃を吸収・分散する筋膜の役割は、特に外傷時に大きな意味を持ちます。交通事故、転倒、捻挫、打撲などで体のどこかに外傷を受けた時、衝撃を吸収し、その力を身体全体に分散させるように筋膜が働くことで、組織の損傷を最小限に抑える事ができます。転倒した時、必ずと言ってよい程に骨折する方がいる一方で、頻繁に転倒するにも関わらず、全く骨折しない方がいます。筋膜が正常に働けるよう整えておくことで、転倒したとしても大事に至らずに経過する可能性があります。
動くために、滑りを作る

例えば、座った状態で体を前にかがめ背中を丸めた時、背骨が曲がるのに合わせて腹部にある内臓(小腸、胃など)は、滑り合いながら形や位置を変えています。もし腹部にある内臓が一塊になり、形や位置を変えなければ、背骨を曲げることは少しもできないはずです。
もう1つ例を挙げます。腕を真上に挙げる時、肩の関節と共に肩甲骨が動き、肩甲骨の下にある肋骨も形を変えていきます。肋骨の形を変えるためには、肋骨の中にある肺や心臓が滑り合う必要があります。もし、過去に肺炎を患った既往があれば、肺や心臓での滑り合いがスムーズに出来なくなるので、結果として腕を100パーセント挙げることは出来なくなると考えられます。
このように、体のどの動きを行う場合でも、関節、筋肉、内臓、神経など身体を作る全てが膜を通して滑り合い、形や位置を変えることで最大限の可動性を生むことができます。
周りの構造と隔てる
筋膜には、つながりを作る役割がありますが、同時に周囲と隔たりを作っています。例えば筋肉が細菌に感染した場合、感染が周囲に拡がらないように防ぐ働きがあります。また、筋膜によって作られた隔たりは、神経・血管・リンパが体の中を循環するための通路となります。
記憶する

人体の中で記憶を司っているのは脳ですが、筋膜ではより潜在的な無意識レベルでの記憶を保持しています。例えば、スポーツにおいて「頭よりも体が先に動いた」そんな経験をした事があるかもしれません。日々の反復練習により、筋膜が動きのパターンを記憶することで、より高いパフォーマンスが可能になります。
その反面、現在に至るまでに体や心にかかった様々なストレスは筋膜に記憶され、ねじれや固着を引き起こす。そのような側面も筋膜は持ち合わせています。
身体的外傷の記憶
例えば、過去に遭った交通事故やスポーツ時の捻挫、骨折など身体的外傷は、時間の経過と共に痛みや動きの障害がなくなったとしても、外傷時にかかった力は筋膜や骨膜に記憶され、膜組織の固着や歪みとして体に残ります。またオステオパシーでは、外科的な手術も身体的な外傷として捉え、手術で切開した筋膜をリリースする手技が存在します。
感情を記憶する

内臓マニピュレーションの創始者ジャンピエールバラルは、患者さんの内臓の状態とその方の感情を観察・研究し、感情記憶が内臓に蓄積されることを説いています。(怒り=肝臓・胆のう、悲しみ=肺・大腸、恐れ=腎臓・膀胱など)。特に肺や心臓を覆っている肋骨や胸骨(胸の中心にある骨)は感情のエリアと言われ、感情の記憶が蓄積されると骨自体が硬くなっていきます。
精神的な記憶
精神的な記憶とは、その人の本質に関わるネガティブな記憶、トラウマです。トラウマは脳や脊髄を覆う「硬膜」という膜組織に記憶され、神経系を通して全身に強い影響を及ぼします。トラウマを伴う身体症状は、症状が現れているその箇所だけへの施術では基本的に改善が難しいため、オステオパシーでは頭蓋仙骨療法という手技を用いて、神経系に働きかけていきます。
経絡の通り道としての筋膜

ダニエル・キーオン氏の著書『閃めく経絡』にはこのような記載があります。
細胞の間、臓器の間、ファッシアの間にある空間。鍼灸の経絡が存在している。それは閉じているように錯覚するので見えない。しかし、それでもやはりそこにある。
経絡は体のどこを流れているのか?中にあるのか、それともに体の外に存在しているのか?ということに関しては様々な見解があります。経験的に東洋医学の施術(鍼やお灸)を今まで受けてきた、もしくは現在も受けている方にオステオパシーを施した時、体の反応が良く変化が大きいように思ってたので、筋膜と筋膜の間にある空間を経絡が流れているというダニエル・キーオン氏の見解はとても腑に落ちました。
オステオパシーの土台にある考えは西洋医学です。しかし筋膜の存在を踏まえると東洋医学との関連は間違いなくあると思います。私自身、内気功の効果を感じているので必要と感じる方にはセルフケアとしてお伝えすることがあります。(どこかのタイミングで記事に出来ればと思っています)
筋膜の複雑さ

筋膜は、最も表面にある皮膚と奥深くに位置する骨との間で、何層にも複雑に折りたたまれるように存在し、その中に筋肉、内臓、神経、脳、血管、靭帯など体の全てを収納しています。「閃めく経絡」には筋膜のその複雑かつ立体的な在りようについてユニークな例えが書かれています。
最初、ファシア面は単純なものだったが、急速に折り紙のようになっていく。折り紙は単純な状態から始まり、どんどん複雑な形になって終わる。出発点は1つの面、裏と表を持つ紙である。単純にこの面を折り重ねることによって、白鳥、象、飛行機、紙のヒトなんかも作ってしまう。折り紙は1つの面とたくさんの折りたたみからなる。身体には中間の層があり、さらに複雑になっているが、折り紙の原理「つながり続けなければならない」は保たれている。これらのつながりは、(三次元において)3つの単純な層として、大人になっても継続する。 ※ファシアは筋膜のこと
ダニエル・キーオン著『閃めく経絡』
おわりに
このように筋膜は様々な役割や性質を持っています。多くの役割を担い複雑な作りをしているがために、身体的・肉体的ストレスに影響を受けて、筋膜にねじれや歪み、固着などの変化が生じた時に様々な症状が体に現われます。
この筋膜の状態やつながりを触診によって読み取り、症状の原因となっている体の部位を調整することがオステオパシーの施術です。なぜ症状が引き起こされ、治癒するためには何が必要なのか。筋膜は症状を解決へ導くガイドとしての働きも担っています。
筋膜は病気の原因を探すべき場所であって、治療の行動を始めるべき場所である
アンドリュー・テイラー・スティル
この記事を書いた施術者
関屋オステオパシー 代表
関屋 淳 (sekiya jun)
【施術実績 (累計)】
理学療法士としてリハビリを1万人以上
オステオパシーの施術を2000人以上
2児の父として子育て奮闘中
案内動画はこちら
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